明日は3月3日。女の子の節句。雛祭りです。
実家にわたしの初節句の七段飾りの雛人形があります。
三十七年前に生まれた初孫のために祖母が購入したものです。
3歳の息子が保育園での雛人形に興味を持ったので「ずっと出してないけどママのお雛様がうちにもあるんだよー」ということで、五年ぶりに実家で出してみることにしました。
当時住んでた家は三世代同居。広かったので、購入することには躊躇なかったのかもしれませんが、今の住宅事情では考えられないビックな代物です。
飾ったら、畳2畳は余裕で占領します。
そして収納してもすごいです。
小物と人形だけでも大きな段ボール二箱分、さらに七段の階段をつくる骨組みとプレートでもう一箱。
引越しもしたのに、よくうちの両親もこの巨大な段ボール3箱を手放さずにこの家まで持ってきたなぁと感心してしまいます。
そして、「嫁に行ったんだから持っていけ!!」と言われなくて本当によかった。我が家の2LDKのマンションには飾るスペースはおろか、収納するスペースもありませんから。
子供の頃はこの骨組みを祖母達とあーだ、こーだ言いながら組み立て、お人形を並べて、、、はおままごとみたいで一大イベントで楽しかったのですが、大きくなるにつれ、いつのまにか面倒なだけのイベントになっていました。
両親は、この季節になるとお内裏様とお雛様だけ飾ったりはしていたようですが、七段飾りは出すのが大掛かりですからわたしの結婚する五年前にだしたきり。出していなかった様子。
虫食いも心配だしね〜
と、うちの夫も手伝って押し入れから引っ張り出してくれました。
子供の頃の記憶が蘇りますが、やっぱり七段あると大変です。
昔の人(って言ってもたった三十七年前ですが苦笑)なんで、こんな一年に一度しか出さない。しかも「飾り」として存在するだけのためのもの。こんな巨大なものを買おうと思ったのか???
物凄く謎です。
わたしの健やかな成長を願って。という気持ちは有り難くいただきますが、このお人形たちが必要だったのか。
今のわたしなら娘がいても絶対買わない。
母が買おうとしたら止めます。
購入時にいくらしたか、今では知る由もありませんが、こんなものを買うお金があったなら健やかなる成長を祈って、家族で伊勢神宮にでもお参りに旅行に行った方がよっぽど健やかに育つ可能性が高いような気がします。笑
今は「モノより思い出」の時代ですが、祖父母達の台は「思い出よりモノ」だったのでしょうね。。。
広い家に住んで、良いものをもって、飾って、がステータスだったのでしょう。
このお雛様、久しぶりに対面しましたが、お顔も衣装もそこそこ良いものと感じました。
多少お人形の着物ののり付けが黄ばんでいるところがあるものの、段ボールで何年も過ごしている割にはカビなど生えずにきれいです。
まぁ、息子が(そして願わくば第二子ができればその子が)小さいうちはこのお雛様は活躍の場があるでしょう。
しかし、その後は、、、、
このお雛様、誰が引き継ぐのだろう。
実家は戸建てでそれなりの広さありますが、両親が永久にこの戸建てを管理し続けることは不可能とわたしは感じています。
できれば元気なうちに、自分たちで管理しきれるものだけ残して住みやすいマンションにでも引っ越してもらいたい。
そんな時、こういう古いもの。(昔は価値があったろうけど、今の時代は微妙なもの)行き先に困ります。
自分で引き取れないけど、捨てると言ってもなんだかそれがいいのだろうかと悩むもの。
それは果たして初節句で買ってもらった私の役割なんだろうか?
こういう悩みを、将来息子に残さないようにしたいと。切に感じた雛祭りなのでした。
まぁ、息子自身は雛人形出しを楽しんでいたので、その笑顔だけが救いです。
あと数年は楽しんでくれることでしょう。
#ひなまつり#3月3日#雛人形のゆくえ#桃の節句